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ゆきまるのあしあと~石田彰さん語り~

声優石田彰さんのCDやアニメの感想を中心に掲載しているブログです。

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石田彰さんの個人的好きCDについて語ってみる その13 

この記事は個人的な(しかもかなり偏った)嗜好をベースに、石田彰さんの好きCDを取り上げて語っております。とても一般的なお勧めCDとは言えないかもしれませんが、その点ご了承の上お読み下さい(汗)

※以下ネタばれ注意




 「でも…今の俺に分かるのは、
  自分の、自分たちの暮らしが変わるということ。

  学校も、キラのうちも、
  キラも。
 
  そこにそのままあるのに
  自分だけがそこから離れていくということで―――」




【機動戦士ガンダムSEED SUIT CD vol.2】 2003年

●キャスト
アスラン・ザラ:石田彰、キラ・ヤマト:保志総一朗、キラの母:井上喜久子



たぶん、石田さん&アスラン好きならあえて紹介するまでもないスーツCDです。

実は石田さん&アスランにはまった頃、
何度も何度も覚えちゃうぐらい聴いていたCDなので
最近はほとんど聴くことなかったのですが、
ちょっときっかけがあって聴き返すことがあり
あらためてその素晴らしさに感動(笑)
どうしてもレビューしたくなりました。

そうですね。
スーツCDだったら、普通、vol.3かvol.5をお勧めする方が多いかもしれません。
もちろん自分もその2つも大好きです。
最初の頃はむしろそっちの方が好きだったかもしれません。
でも、SEEDにはまるにつれて
このvol.2でのアスラン像と石田さんの芝居が
自分の中ですごく大きくなっていきました。

本当にこのCD、意図していたかどうか分かりませんが、
(たぶん意図されていないと思います。なぜならvol.1があるから)
ごく短い話の中で、本編ではぼんやりとしか描かれていなかった
アスランという人間の本質や
アスランにとってのキラの存在の意味などが
よく理解できるのではないかと思います。

そして、それを十二分に伝えているのは
間違いなく石田さんの演技だと断言していいと思っています!

ぶっちゃけこのCDがなければ、
自分はアスランのキラへのこだわりとか理解できないままだったかもしれないですし(汗)


さて、まずこのCDの面白いところは
前作のvol.1とストーリー及び会話部分がまるっきり同じということです。
同じストーリーと会話がvol.1はキラ視点(キラのモノローグ)で
vol.2がアスラン視点(アスランのモノローグ)で構成されています。

そして、vol.1を聴いてからvol.2を聴くと
まず印象に残るのが

キラに対するアスランの口調(心の声含む)と
キラママに対するアスランの口調と
アスランのモノローグの口調と

それぞれが微妙に異なるように聴こえることです。
これはアスランモノローグがないvol.1ではまったく分からないので
余計際立って感じられると思います。

で、その演じ方の違いを聴いているだけで、
アスランという人間の二面性というか、
外向きの姿とは違う本来の姿がじんわりと伝わってくるところが
自分はこのCDの最大の魅力だと思っています。

キラに対するしっかりもので世話焼きでお兄さん風のアスラン。
キラママに対するいい子で素直なアスラン。

これはキラや他人に向けられたアスランの姿なわけなのですが、

それらの時の口調とは明らかに違う、
戦争や世相を語る時のアスランのモノローグ。

穏やかだけれど何かを気遣うような口調で。


 「本当に戦争が始まったりするんだろうか。
  何でそんなことになるんだろうか。
  そんなことになってどうなるっていうんだろうか―――」



随所に挟まれているこうしたモノローグを聴くと
ああ、他人の前では気丈にふるまっているけど
この子は生来、気弱なやさしい性質の子なんだなあと
そうしみじみと思います(涙)
(まあ、へたれとも言いますが…)


 「でも、本当に戦争になるなんて現実感は全然なくて。
  俺たちはただいつもどおり、
  毎日授業に出て、課題をこなし、
  あとは遊んで―――日々はそうして過ぎていくだけだった。

  クラスでは、
  ぽつぽつと空席が目立つようになっていたけれども―――」



この台詞もね。
実はvol.1でもキラのモノローグで同じ台詞があるんです。

ほぼ同じ台詞なのですが
この二人のモノローグの違いを聴いても
キラとアスランの性格の違いがよく伝わってきますね。

そうして、本当に戦争になるはずないと明るく自分に言い聞かせながらも
何かを予感しているアスラン。
悲しい予感を覚えながらも、直視できない―――
そんなアスランのたぶんアスラン本人さえ自覚がない
弱さとあやうさを
石田さんは本当に繊細に演じてらして。
このモノローグ聴くだけで、
その後のアスランの過酷な運命に思わず胸がつまりそうになるのです…


さらに、キラとの別れのシーン。
SEED本編では声に出された台詞が一つか二つあった程度でしたが、
このCDではアスランの心の声がたっぷりと描かれています。


 「そうさ、そんな大げさなことじゃない(中略)
  ただちょっと今は離れるだけで
  キラだってすぐプラントに来るんだろうし。
 
  だから、そんな顔するなって―――」



泣き出しそうなキラに、そして自分自身に。
戦争になることはないと、
また会えると何度も繰り返す言葉が。

周りを傷つけたくなくて、
過酷な運命を直視せずにただ流される―――
本編でも随所に見られるアスランの性格がすけて見えるよう。
でもそんな弱さと不器用なやさしさこそ
まさにアスランだなあと(汗)

石田さんの明るいけど明るいだけじゃない口調が
ただただ切なくて。
アスランの不器用さが切ないぐらい伝わってきます。


さらに。
極めつけがこの台詞かなあ~
キラとの別れが意味することを
アスランが心の内に何気なくつぶやくこの台詞には
思わずはっとさせられる響きがあります。


 「でも…今の俺に分かるのは、
  自分の、自分たちの暮らしが変わるということ。

  学校も、キラのうちも、
  キラも。
 
  そこにそのままあるのに
  自分だけがそこから離れていくということで―――」



この台詞の直前に描かれているキラの家での風景。
キラやキラママとの夕食、ゲームをする他愛のない時間。
この構成絶妙すぎでしょう。

実は、このあたり聴いて、
自分はようやく本編でのアスランのキラへのこだわりが
ふいに理解できたような気がしました。

アスランにとっての子供時代の幸福な家庭の原風景は
キラとヤマト家にあって
プラントに行くことはそれを失ってしまうことを意味しているんですよね。
アスランにとって、キラは単なる少年時代の友達などではなく
まさしく幸福な少年時代の記憶そのものなんだと思います。

プラント時代のアスランは
もともとコミュニケーションが得手ではなかった上、
アスランの置かれた特殊な立場、
パトリック・ザラの息子とか、ラクスの婚約者とか、能力がずば抜けてることとか
そうしたものが他人との溝を深め
彼の孤独をいっそう深めて本編にいたったことは
この物語を聴いただけで容易に想像がつきます。

そうして、彼の中で自分にはキラしかいない
という幻想に取り付かれていくのでしょう。

そう思うと、少年時代のアスランには
戦争はもちろん悲しく恐ろしいものではあるけれど
何よりも戦争が自分の今の幸福な暮らし、
キラとヤマト家での少年時代を奪うのではないかという不安を
彼は心の奥底にかかえている。

それは裏を返せば、
両親のいるプラントでの暮らしは決して幸福ではないのではないか
という不安でもあるのではないでしょうか。

そして、その不安を何度も何度も
心の内に打ち消そうとするアスランと
その心情を見事に伝えてくれる石田さんの芝居が
何よりも切ないです(涙)

また、このCDで石田さんが演じ分けたアスランの異なる面。
キラに対するもの、キラママに対するもの、
モノローグで見せるアスランの内面。
それはそのまま、SEED前半部分のアスランにもあてはまるのではないでしょうか。

キラに対しての保護者然とした態度。
周囲の人々に対する優等生振り。

そして、本編では描かれることのなかった
アスランの内面の弱さとあやうさ。

その時、アスランが追いかけていたのはキラそのものではなく、
キラを取り戻すことによって取り戻すことができると信じた
あの日の夕食の風景
そこにはキラとキラママがいて、食卓には大好きなロールキャベツ―――
まさにあの風景だったのかもしれません。

それほどに、このCDで描かれた幸福な少年時代と
その後の運命の過酷さの対比は印象的。

それは最後の石田さんの台詞、


 「三年後の運命を―――

  俺はまだ知らなかった…」



ここにすべてが込められている気がしますね。
vol.1のほっしーの同じ台詞と聴き比べると
本当に興味深いです。

同じ思い出を語りながら
vol.1でのキラとvol.2でのアスランとでは
こんなにも違った物語になる。

それは本編当初のキラとアスランの互いへの思いの違いへと
通じていくものでもあり、

そして、それはまた
この物語に描かれたアスランの内面に
それに対する石田さんの解釈が
余すことなく込められているからこそだろうなあと思います。

まさしく自分の石田さん&アスランへの愛を
確かめさせてくれる一枚なのです。

最後に、あまりにも思い入れが深くて
何か分かりづらいレビューになってしまいまして
すみません(汗)
何か少しでも伝わるとうれしいな…



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2012/03/14 Wed. 12:34 [edit]

category: 石田彰さん作品レビュー

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