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ゆきまるのあしあと~石田彰さん語り~

声優石田彰さんのCDやアニメの感想を中心に掲載しているブログです。

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石田彰さんの個人的好きゲームについて~ その4 つづき 

この記事は個人的な(しかもかなり偏った)嗜好をベースに、石田彰さんの好きゲームを取り上げて語っております。とても一般的なお勧めゲームとは言えないかもしれませんが、その点ご了承の上お読み下さい(汗)

※以下ネタばれ注意(本当に注意です)




  「最初に望んだのは、おまえだ…
   懐かしい空を、いつか、見ると…
   …契約した」




【Daylight 朝に光の冠を】 2008年

●キャスト
ルカ:近藤孝行、ユース:石田彰、メイ:成瀬誠、ミンミ:斎賀みつき、ジェシー:置鮎龍太郎、フォル:大塚明夫 他


前回のつづきです。

○ 何故ユースは「契約」を続けるのか

ユースが交わした契約の意味は、
もちろんチェルニア王にとっては夜徒の人食いを抑え、
人々を救う目的があったわけですが…
では、ユースは何のためにこの契約に応じたのか。

ここはこのゲームのストーリーの中でちょっと分かりづらいなと思いました。
ただ、自分なりに解釈するとこんな感じなのだと思います。
チェルニア王がユースに示したのは、契約を繰り返し願いが満ちればユースの望が叶う、ということ。

 「王は、希いが満ちれば終わりが来るのだと言った」

そして、ユースの願いとは、ユースの内にあったある情景を見ることなのです。
それはユース自身見たことのない、けれど生まれた時から心の内にあった情景。
その情景に対する狂おしいまでの憧憬。
きっとそれは遙か昔夜がひたすらに昼の光を求め続けたその憧憬から生まれたものなのではないかと自分は理解しました。

ユースはその王の言葉を信じ、チェルニア王と契約を交わす。
そのくせ、ユース自身にも希いが満ちるとはどういうことかよく分かってなかったような気がします。
たぶん、希いが満ちるとは、
夜徒の闇の力が消滅し人とほとんど同じような存在にとなって人と同化することなのでしょう。
人と同化することにより、夜徒の中の光への渇望がなくなる、
その時こそユースが見たいと望んでいた情景(=朝日)が見られるんだ、
チェルニア王はそう考えたということかと思います。
ただ、ユースはそんな訳の分からない王の言葉を信じて、
千年なのか二千年なのかもっとなのか分かりませんが、
永い永い間、契約を繰り返し、
希いの満ちる時をひたすら待ち続けているのです。


○ それはあまりにも永い永い孤独な生

何かこのあたりでね。
もうユースが愛しくてたまらなくなりました。
ルカは最初、自分がユースの生贄として殺される運命を呪い、
ユースや夜徒たちに理不尽な運命に対する怒りをぶつけるわけなのです。
でも、ユースは相変わらず「…そうか」って感じで反応薄くて、
ルカはいらだつわけですが―――

でも、実はユースが王との契約を守るために本当の夜を殺し、
自分が夜に成り代わり、
本来仲間であるはずの他の夜徒たちすらだまし続けて孤独に生きてきたこと。
そして、唯一の契約の理解者であるはずの王の血脈の生贄からさえ、
恐怖と憎悪と侮蔑の対象として見られ続けてきたこと。

 「標(しるし)を持つものは何人もいた。
  全ての顔を覚えている。
  特に思い出すのは、彼らの俺を見返す目が、
  同じ光をたたえていたこと―――」


ユースが感情がないように見えるのも、
繰り返される契約の中で、感情を殺していかなければ続けていくことができなかったから。

飢餓から正気を失って思わずルカに襲い掛かってしまうユース。
ルカからもまた今までの生贄たちと同じ瞳―――怖れ、呪い、嘆きを凝縮したような目を向けられ、
ルカの向こうの、いるはずのないチェルニア王へとつぶやく台詞。

 「最初に望んだのは、おまえだ…
  懐かしい空を、いつか、見ると…
  …契約した」


これはねえ…つらすぎる…
ユースは決してつらいとか、悲しいとか、苦しいとか、
そういう感情を表に出さないし、たぶん本人にそういう自覚もないのだと思います。
それでも、つらくなかったはずなど、悲しくなかったはずなどない―――ゲームを進めていくとそれが痛いほど分かってくるんですよね。
石田さんの淡々とした口調からにじみ出るものが深いです。
石田さんだからこそ、ここまでユースの生からにじみ出る悲しみや孤独を表現できたんじゃないかと思うほど。

そして。

 「でも…おまえは最初からずっと一人だったんだよな」

ユースに怒りをぶつけていたルカがそんなユースの悲しい生き方に気付く場面は、
思わず胸がいっぱいになりました。


○ ユースのチェルニア王への想いが…
 
遠い遠い昔の記憶、永い永い生。
その中で仲間であるはずの夜徒にすら気が許せず、
王の血脈たちからは怖れられ蔑まれ、
一人生きてきたユース。
けれど、血の記憶を持たないルカの中に、
忘れかけていたチェルニア王の記憶を見ることで、
ユースの中の感情が動かされるシーンがとても印象的です。

 「もしかしたら…似ていたのかもしれない。
  遠すぎて…輪郭はもう、ひどく曖昧だ」

 「ああ、そうだ。この情景だ。
  もう、思い出せないと思っていたのに」

 「例え記憶がとぎれても、また巡り合う刻のために。
  …そうだ。そう言っていた…」


本当にぽつりぽつりと淡々とつぶやかれるようにつむがれる台詞がすごく胸に迫ります。

もしかしたら、ユースにとってはチェルニア王ルーフェンと過ごした時が唯一幸福な時だったのかもしれません。
ユースの心の情景を「朝焼け」だと教えてくれた人。
己を食うユースを怖れることなく、最後の時までユースと共に過ごすことを選んでくれた人。
どんなに時が過ぎても再び巡り合うために、ユースにその名をくれた人。
けれど、その人はもういない。記憶すら定かではない。
それでも、ユースはルカの中にルーフェンの面影や記憶を見出し心を揺らす。

ラストは…もう書かなくても想像がつくかと思います。
血の記憶を持たず、代わりにチェルニア王の記憶を持つルカの存在が何を意味するのか。
それが分かるラストは本当に涙なしには見られないレベル(笑)
本当にこれからユースには幸せになってほしいと心の底から思いました…

蛇足かもしれませんが…これをBLゲームというなら、
自分はユースのルーフェンへの想いの深さというか、
すごさにちょっとその片鱗を見ました。
BLとかそういう型にはまるようなものではないけれど、
ユース(というか夜)のチェルニア王(というか昼=光)への憧憬というか思慕というか、
その生まれながらにその身に抱えていた焦がれるような想いこそ
このゲームの物語の大切な核をなしているのではないかなあと感じました。

ちなみにすべてのエンドを回収すると、
特典でキャストのフリートークが聞けますので、ぜひぜひコンプしてください。
ただ、シナリオのボリュームがすごいので…
1周目はとにかくしんどいです(汗)



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2011/02/03 Thu. 00:55 [edit]

category: 石田彰さん作品レビュー

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